写真がどう見ても《エイトグ/Atog(MRD)》です本当に(ry

京都から帰還しました。疲れましたが色々書きたいと思ってたことは多いので書こうと思います。

・時はFinals前まで遡る。

各地のFinals予選で《塩水の精霊/Brine Elemental(TSP)》と《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》のコンボを利用したデッキが結果を残し、MOでもPicklesが現れ始めた頃。
そろそろScryb&Forceに限界を感じ始めていた僕は、新しいデッキを作るべくMOを起動していた。
大体どのデッキも《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》から《神秘の指導/Mystical Teachings(TSP)》でコンボを揃える形になっており、そのためのマナをトロンや貯めランドで補っていたことに気づいたので、とりあえず世界選手権の青白トロンに上記のカードを突っ込んでみることから始めた。ちょうどこのときの形がFinals優勝の青白トロンとほぼ同じようなレシピだったりする。

だがしかし、《神秘の指導/Mystical Teachings(TSP)》は《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》を場に残していなければクリーチャーをサーチすることができない。この前提条件があまりに面倒だということで、何かもっと簡単にクリーチャーをサーチすることはできないものか、、、と思ったところで閃いたのが《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》だった。

《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》といえばゾルゲやぞんびが草の根大会で《根の壁/Wall of Roots(TSB)》から撃っていたのが印象深い。あまりに相性がいい《根の壁/Wall of Roots(TSB)》は投入が確定し、《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》と相性がいい《セロン教の隠遁者/Thelonite Hermit(TSP)》の投入も決まった。マナ基盤はウルザトロンで補うことにした。色マナの不安はあったが、青緑のチャージランドがないので割と仕方ない。

こうして青緑トロンの原型が作られた。Finals前夜である。

4《ウルザの塔/Urza’s Tower(CHR)》
4《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(CHR)》
4《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(CHR)》
4《繁殖池/Breeding Pool(DIS)》
4《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast(9ED)》
2《島/Island(TSP)》
1《ウルザの工廠/Urza’s Factory(TSP)》

4《シミックの印鑑/Simic Signet(DIS)》
4《根の壁/Wall of Roots(TSB)》

3《セロン教の隠遁者/Thelonite Hermit(TSP)》
2《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》
2《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》
2《神秘の蛇/Mystic Snake(TSB)》
1《塩水の精霊/Brine Elemental(TSP)》
1《意志を曲げる者/Willbender(TSB)》

4《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》
4《差し戻し/Remand(RAV)》
4《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》
3《熟慮/Think Twice(TSP)》
3《撤廃/Repeal(GPT)》

・試運転
とりあえずMOで組んで回してみると、《セロン教の隠遁者/Thelonite Hermit(TSP)》《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》の組み合わせはビートダウンのほとんどの生物をシャットアウトできることに気づいた。
《サルタリーの僧侶/Soltari Priest(TSB)》だけは止まらないが、サイドボードから《鋸刃の矢/Serrated Arrows(TSB)》で対策できる。
コントロールにも、《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》の単体の性能は言うまでも無く、《塩水の精霊/Brine Elemental(TSP)》とのコンボは凶悪で、太陽拳には特に相性が良いことが分かった。
懸念材料の1つだった《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》の緑緑緑というコストも、《根の壁/Wall of Roots(TSB)》がいれば簡単にクリアできるし、そうでなくともトロンデッキというのはもともと《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》が使われてることだし、青青青が出るなら緑緑緑も出るでしょ、ということで問題はないと判断することに。
何よりも、このデッキは動きが面白い。例えば《神秘の蛇/Mystic Snake(TSB)》が場にいるときに《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》で《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》を持ってきて呪文をカウンターしたり、
《セロン教の隠遁者/Thelonite Hermit(TSP)》を表にしてそこから即《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》を撃って《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》を呼んできたり、《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》を伏せておいて《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》から《塩水の精霊/Brine Elemental(TSP)》ロックをいきなり決めたり・・・。
使っていて面白いというのは、強さは置いておいて、調整するモチベーションとして最も大事なことだと思う。

で、このデッキを持ってオーガのFNMへ。Finals前夜ということで世界チャンプの三原さんがいたりしてびっくりしつつ、このデッキをお披露目してみると、三原さんのデッキがナシフトロンだったということもあって圧勝だった。
このときはただのデッキ相性だと思い、「ネタで作ったデッキがなんか勝っちゃったよ」程度だった。

・年が明けて
Finalsが塩水・ヴェズーヴァコンボの勝利に終わり、やはり青緑トロンの可能性を感じずにいられなかった僕はMOでひたすら調整を続け、8人構築などで使ってもとりあえず勝てるレベルになってきたのでPWCに持っていくことにした。
このときにデッキ名は「セル」に決めた。《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》が色んな技を使うというのが由来であるが、ぶっちゃけこじつけである。
で、PWCの結果はボロスには負けたがZooに先手取られて《密林の猿人/Kird Ape(9ED)》⇒《密林の猿人/Kird Ape(9ED)》《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》⇒《密林の猿人/Kird Ape(9ED)》《番狼/Watchwolf(RAV)》みたいなことをされても勝てた、というのが割りと大きな自信になったので、やはり調整はやめずに続けてみた。

・ってかトロン必要なのか?
MOで調整をしているときに思ったのは、僕が使うからなのかどうかは知らないのだがトロンが全然揃わないということだった。
揃わないトロンはただのゴミなので、それならばいっそ抜いてしまってはどうか?という発想に行き着き、トロンを抜いて不足しそうなマナはお帰りランドで補ってみることにした。

が、現実は厳しく、それでは他のトロンやコントロールに歯が立たなくなるだけだった。トロン強すぎるよ!
というか、トロンがなくても結局色事故は時々起こす。どうせ色事故を起こすならトロンがワンチャンス揃うかもしれないほうがいいのでトロンは復活した。

ちょうどこの頃MOでIPAQTがあったのでこれに勝つことを目標に調整を続け、色々な人にデッキを教えてみたりして、ついに安定して勝てるようになってきた。
対ビートダウンやドラゴンストームのメインはきついが、それ以外ではかなりの確率で勝てるようになり、当時全盛だった青黒コンにも相性がよかったのでメタにも合っていた。

・GPTでの活躍
京都での3byeを目標にレーティングをセルで稼ぐことにすると、GPTでAKKA大明神とナベがセルを使ってくれることになった。
僕自身はまつがん先生やキムタクのトスのおかげもあって3byeをレーティングで獲得でき、ナベはそのまつがん先生を倒して3byeを獲得した。
AKKA大明神はマジックの闇に飲まれてしまったようで残念な結果に終わったが、とりあえずデッキは「いける」という結論になった。

・次元の混乱発売
次元の混乱の発売で、とりあえず《調和/Harmonize(PLC)》は入るのが確定していた。GP京都では次元の混乱が入るということで、「次元の混乱のカードをうまく使った人間が勝つ」というのは明らかなので、もっと他のカードはないものか、と探していたら《デッドウッドのツリーフォーク/Deadwood Treefolk(PLC)》に行き着いた。こいつは《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter(TSP)》との相性が無茶苦茶良く、環境に溢れるであろう《神の怒り/Wrath of God(9ED)》《滅び/Damnation(PLC)》にとんでもなく強いカードだった。
だが問題はトリコロールが増えたことによる《稲妻の天使/Lightning Angel(TSB)》の増加だった。セルは構成上飛行クリーチャーに対する対処は《塩水の精霊/Brine Elemental(TSP)》で止めてしまう、というのだったのだが、《稲妻の天使/Lightning Angel(TSB)》は警戒を持っているのでこの方法では対策できない。また、あまりメジャーなカードではないが《セラの報復者/Serra Avenger(TSP)》は2マナというとんでもないコストであることもあり、このデッキのキラーカードだった。
セルを倒したいならメインないしサイドに《セラの報復者/Serra Avenger(TSP)》を4枚。
この頃MOでは緑単が繁殖し、《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger(TSP)》《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker(GPT)》がどうしようもない状態では太刀打ちができなかった。
だがしかし、「困ったときは基本セットを見直せ」という格言が大分前に提唱されている。そして見つけられた《絹鎖の蜘蛛/Silklash Spider(ONS)》はセルの弱点を見事に補強してくれたのだった。《石覆い/Stonecloaker(PLC)》をメインに積んだボロスが増えていることもあり、《絹鎖の蜘蛛/Silklash Spider(ONS)》がメインボードに居座るのにそう長い時間はかからなかった。
また、やはりビートダウンはもっと対策しておくべきかと踏んで投入をした《マナ漏出/Mana Leak(STH)》が、実はトリコに一番効いたりすることが発覚。メタもトリコを中心に動き始めていた京都直前、GP京都はかなり期待できるものと思えてきたのだった。

                ⇒その2(直前編へ続く)

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