その時シミチン史が動いた@PTオースティン レポ その1
2009年10月21日 TCG全般 コメント (1)事の発端は、カニとの出会い。
ゼンディカーのリストを見て、フェッチランド以外でエクテンにどのような影響があるかなと思案した結果が以下。
1.《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》
Zooが更に加速する可能性を秘めた。ただフェッチランドが8枚程度では足りず、必然的にDomain的にならざるを得ないかなという印象。
2.《恐血鬼/Bloodghast》《面晶体のカニ/Hedron Crab》
新たな《ナルコメーバ》となる吸血鬼と、墓地を肥やすカードとして、ポスト《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》として期待できる《面晶体のカニ/Hedron Crab》。
3.《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
《暗黒の深部/Dark Depths》とのコンボ。
1は流行りそうだなと思ったけれど、実は実際に試してみると同系で微妙だったり問題も多くてたいしたことはないかなという印象を受ける。
2はやはり期待通りで、気付いたらドレッジデッキを作ってひたすら一人回しを続ける日々が始まった。カニ→フェッチ→《留まらぬ発想/Ideas Unbound》でお手軽2キルが完成してしまうのがとにかく半端なかった。
3は《撤廃/Repeal》《流刑への道/Path to Exile》とメタカードも多くて、強くても微妙だなと思われた。
何より自分自身がトップ8プロフィールでも書いたように、ドレッジは強いのにも関わらずあまりメタってくる人がいないだろうと考えたのだ。だから、強いドレッジが作れれば必ず勝てる。そう思ってとにかく調整を続けた。
そんな中通った道がこれである。
A.青黒赤 《ゴブリンの知識/Goblin Lore》《燃え立つ調査/Burning Inquiry》8枚体制
とにかく爆発力重視で、うまくいけば2キルも充分可能というメインボード最強といってもいいタイプ。だがどうしても《ゴブリンの知識/Goblin Lore》等のランダム要素に振り回されてしまう部分が多いため、もし墓地メタが少しでもされてしまえば生き残ることは難しいという特徴も併せ持っていた。
B.青黒《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》体制
《面晶体のカニ/Hedron Crab》《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》4枚ずつを採用した今回のナベたちが使った、というか日本勢の多くが使ったタイプがこれ。《不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable》まで取り、とにかく相手の墓地対策以外の妨害手段をかわしていこうという狙いがある。《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》は《恐血鬼/Bloodghast》と強力なコンボがあり、当初自分もこの形で出場するのが濃厚という様相だった。
だが問題もあった。とにかくキープ率が悪い。
例えば土地2枚にスペルが発掘6、《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》《ナルコメーバ/Narcomoeba》、その他というようなハンド。
一見悪くないように見えるが、実際に《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》がアクティブになるのは実に3ターン目。当然、それまでに除去されてしまう或いは動くことが出来ないで終わる。2ターン目に自身を生贄に発掘開始は可能だが、それをやってしまうとほぼ確実に息切れする。
というわけで上記のようなハンドが多発したため、別な発想はないものかと思案することにした。そして生まれたのが今回の発想。
C.青黒緑長期戦型体制
思い切って《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》《不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable》採用は諦め、代わりに採用したのが2枚の《緑探し/Greenseeker》と《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar》だ。
以前の妨害手段を喰らいやすい体制に戻っているようにも思えるが、ここに1つ罠がある。対戦相手が妨害を続けなければならないか、それとも辞めるかのジレンマに陥るのだ。
もし妨害を続ければ、それだけ自分の展開を犠牲にするのでゲームが長引く。すると、《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》が自分の展開を阻害することになる。
もし妨害を辞めれば、当然ドレッジは発掘を開始。結局この板ばさみになるのだ。
唯一このジレンマを突破する方法は、先手1ターン目にクリーチャーを展開しつつあとはひたすら除去を連打するというモノ。だが実際にZooを使ってみるとこんなことは滅多にできないことがわかった。だったら、妨害手段を喰らうことには特に問題はないという結論に達した。
そしてこの形は、非常にキープ率が高い。特に《緑探し/Greenseeker》は土地の供給、共鳴者としての活躍の両面で強く、2枚ながらも渋く活躍ができた。《ラノワールの助言者/Llanowar Mentor》という手もあったが、フェッチランドからサーチ可能な《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》のおかげで《戦慄の復活/Dread Return》用クリーチャーが足らないということには陥り辛かったので、上陸とも噛み合う《緑探し》に確定した。
それは、自分がPTオースティンでトップ8に入賞する、1週間前のことだった。
『Iona-Zun』
2 Breeding Pool
1 Dryad Arbor
1 Forest
1 Island
4 Misty Rainforest
1 Overgrown Tomb
2 Scalding Tarn
1 Swamp
4 Verdant Catacombs
2 Watery Grave
1 Bloodghast
1 Flame-Kin Zealot
4 Golgari Grave-Troll
2 Greenseeker
4 Hedron Crab
1 Iona, Shield of Emeria
4 Magus of the Bazaar
4 Narcomoeba
1 Sphinx of Lost Truths
4 Stinkweed Imp
4 Bridge from Below
1 Darkblast
4 Dread Return
4 Ideas Unbound
2 Life from the Loam
Sideboard
1 Darkblast
3 Echoing Truth
4 Leyline of the Void
4 Thoughtseize
3 Tombstalker
ゼンディカーのリストを見て、フェッチランド以外でエクテンにどのような影響があるかなと思案した結果が以下。
1.《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》
Zooが更に加速する可能性を秘めた。ただフェッチランドが8枚程度では足りず、必然的にDomain的にならざるを得ないかなという印象。
2.《恐血鬼/Bloodghast》《面晶体のカニ/Hedron Crab》
新たな《ナルコメーバ》となる吸血鬼と、墓地を肥やすカードとして、ポスト《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》として期待できる《面晶体のカニ/Hedron Crab》。
3.《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
《暗黒の深部/Dark Depths》とのコンボ。
1は流行りそうだなと思ったけれど、実は実際に試してみると同系で微妙だったり問題も多くてたいしたことはないかなという印象を受ける。
2はやはり期待通りで、気付いたらドレッジデッキを作ってひたすら一人回しを続ける日々が始まった。カニ→フェッチ→《留まらぬ発想/Ideas Unbound》でお手軽2キルが完成してしまうのがとにかく半端なかった。
3は《撤廃/Repeal》《流刑への道/Path to Exile》とメタカードも多くて、強くても微妙だなと思われた。
何より自分自身がトップ8プロフィールでも書いたように、ドレッジは強いのにも関わらずあまりメタってくる人がいないだろうと考えたのだ。だから、強いドレッジが作れれば必ず勝てる。そう思ってとにかく調整を続けた。
そんな中通った道がこれである。
A.青黒赤 《ゴブリンの知識/Goblin Lore》《燃え立つ調査/Burning Inquiry》8枚体制
とにかく爆発力重視で、うまくいけば2キルも充分可能というメインボード最強といってもいいタイプ。だがどうしても《ゴブリンの知識/Goblin Lore》等のランダム要素に振り回されてしまう部分が多いため、もし墓地メタが少しでもされてしまえば生き残ることは難しいという特徴も併せ持っていた。
B.青黒《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》体制
《面晶体のカニ/Hedron Crab》《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》4枚ずつを採用した今回のナベたちが使った、というか日本勢の多くが使ったタイプがこれ。《不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable》まで取り、とにかく相手の墓地対策以外の妨害手段をかわしていこうという狙いがある。《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》は《恐血鬼/Bloodghast》と強力なコンボがあり、当初自分もこの形で出場するのが濃厚という様相だった。
だが問題もあった。とにかくキープ率が悪い。
例えば土地2枚にスペルが発掘6、《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》《ナルコメーバ/Narcomoeba》、その他というようなハンド。
一見悪くないように見えるが、実際に《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》がアクティブになるのは実に3ターン目。当然、それまでに除去されてしまう或いは動くことが出来ないで終わる。2ターン目に自身を生贄に発掘開始は可能だが、それをやってしまうとほぼ確実に息切れする。
というわけで上記のようなハンドが多発したため、別な発想はないものかと思案することにした。そして生まれたのが今回の発想。
C.青黒緑長期戦型体制
思い切って《溺れたルサルカ/Drowned Rusalka》《不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable》採用は諦め、代わりに採用したのが2枚の《緑探し/Greenseeker》と《バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar》だ。
以前の妨害手段を喰らいやすい体制に戻っているようにも思えるが、ここに1つ罠がある。対戦相手が妨害を続けなければならないか、それとも辞めるかのジレンマに陥るのだ。
もし妨害を続ければ、それだけ自分の展開を犠牲にするのでゲームが長引く。すると、《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》が自分の展開を阻害することになる。
もし妨害を辞めれば、当然ドレッジは発掘を開始。結局この板ばさみになるのだ。
唯一このジレンマを突破する方法は、先手1ターン目にクリーチャーを展開しつつあとはひたすら除去を連打するというモノ。だが実際にZooを使ってみるとこんなことは滅多にできないことがわかった。だったら、妨害手段を喰らうことには特に問題はないという結論に達した。
そしてこの形は、非常にキープ率が高い。特に《緑探し/Greenseeker》は土地の供給、共鳴者としての活躍の両面で強く、2枚ながらも渋く活躍ができた。《ラノワールの助言者/Llanowar Mentor》という手もあったが、フェッチランドからサーチ可能な《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》のおかげで《戦慄の復活/Dread Return》用クリーチャーが足らないということには陥り辛かったので、上陸とも噛み合う《緑探し》に確定した。
それは、自分がPTオースティンでトップ8に入賞する、1週間前のことだった。
『Iona-Zun』
2 Breeding Pool
1 Dryad Arbor
1 Forest
1 Island
4 Misty Rainforest
1 Overgrown Tomb
2 Scalding Tarn
1 Swamp
4 Verdant Catacombs
2 Watery Grave
1 Bloodghast
1 Flame-Kin Zealot
4 Golgari Grave-Troll
2 Greenseeker
4 Hedron Crab
1 Iona, Shield of Emeria
4 Magus of the Bazaar
4 Narcomoeba
1 Sphinx of Lost Truths
4 Stinkweed Imp
4 Bridge from Below
1 Darkblast
4 Dread Return
4 Ideas Unbound
2 Life from the Loam
Sideboard
1 Darkblast
3 Echoing Truth
4 Leyline of the Void
4 Thoughtseize
3 Tombstalker
コメント
PTオースティンお疲れ様です。
エクテンに興味があって色々と探していたらこの記事を見つけましたので、突然で失礼かもしれませんがご挨拶させて頂きます。
自分もこれからのエクテンシーズンにドレッジを使って行きたいと思ってるので、こういうデッキ作成に関する記事はとても参考になります。
ささやかながら応援させて頂きますので、これからも頑張って下さい。